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ファファラ精油物語 
鷺島広子
第51回 「ローズ」
 


 

〇ローズ(学名:Rosa damascena 抽出部位:花)
ファファラ アロマケアカテゴリー:ジョイつつまれて



花の女王ともいわれるバラ。誰もが知っている花のひとつでもありますが、イメージするものはそれぞれ異なるような気がします。ゴージャスさと清楚さ、貫禄または瑞々しさ、相反するようですがそのどれもがバラが持っている性質の様に思います。

園芸の世界でも、バラは象徴的、優雅に造られたガーデンで咲き誇る美しさもすばらしいですが、河原や野原で自生して花をつけ、自らの棘で花や実をまもり、たくましく育って増えていく、それもバラの持つ一面です。

園芸種も併せるとその種類も豊富で、色も形も様々ですが、芳香成分が用いられるものは原種に近いものです。ファファラの精油として使われているのはダマスクローズ、特に芳香成分が豊富で力強くたくさんの花びらを持つ種類です。紀元前から心身へ広く利用されてきた記録も多く、その芳香成分を抽出する方法を試行錯誤してきたようです。クレオパトラやローマの皇帝ネロ、ナポレオンなど、歴史に名を連ねる権力者がバラを愛したことが、様々なエピソードと共に伝えられています。

精油の中でも、中に含まれる多種多様な成分の種類は群を抜いて多く、数百を超える成分からできています。アラブ料理では古くからローズウォーターは日本でいう“だし”の様に使われ、シンプルな材料でも奥行きのある味に仕上がるレシピが多く存在しますが、これもバラが持つ多様な成分が故の使い方なのでしょう。

合成香料で造られる香りは、特徴となる成分に種類が絞られるため、本来の香りの持つ複雑さや奥行きがないものが多くあります。そのためか、実際に精油を嗅いだときに、「バラってこんな香りなのですね。苦手だと思っていたけれど、この香りは好きです!」とおっしゃる方が多く、過去に嗅いだ香水や芳香剤などの経験で苦手と思いこんでいる方も少なからずいらっしゃるようです。

心身のリラックスの為にバラの香りを用いるシーンは多く、ローズ=リラクゼーションというイメージが定着しているように思います。鎮静作用ももちろんありますが、私自身は、バラの最大の特徴は、心身を優雅に強壮する作用、と捉えています。

実際に体に対しては強肝、強心、強脾、健胃、子宮強壮など多くの強壮作用を持ちます。また心理面においても、落ち込んだ気持ちを上向きに、明るく元気づける作用があります。古代ローマ時代には、戦場に赴く兵士たちにローズウォーターが振りかけられたというエピソードも、心理的に鼓舞する作用があることに由来するのでしょう。

アロマトリートメントにおいても、疲労困憊していて休みたい、という方よりも、疲れているけれど前を向きたい、自分を鼓舞したい、という場合に選ばれることが多いように思います。同様にスキンケアにおいても、疲れたお肌を元気づけ、弱った血管を強くする作用があるので、トラブルのあるお肌や、アンチエイジングの目的でも用いられます。

高貴にして万能、という作用の意味でも古くから「女王」として捉えられてきた理由と思います。ブレンドで用いる場合も、どんな香りと合わせても、やはりローズはその中心に位置する香りとなります。多方向のベクトルを持つバラの香りは、その目的に合わせてブレンドするものを選ぶと、より相乗効果を発揮します。

例えば、鎮静作用を主目的とする場合、サンダルウッドやシダーウッド、ベルガモットなどと合わせるとより深い作用が得られます。ホルモン系のお悩みには、ゼラニウムやイランイランなどと合わせたり、心身共に冷え切っているものを温めるにはスィートマジョラム、ブラックペッパーと合わせると効果的です。ちなみにこのブレンドは、便秘にもかなり役立ちます。

ファファラの精油のローズには、原液の他に、10%のアルコール希釈、ホホバオイル希釈、アブソリュートのものがあります。目的に応じて使い分けるとよいでしょう。原液での1滴の力が強いため、スキンケア等で用いる場合には希釈されたものが便利です。

次回はペパーミントの予定です。お楽しみに。




 
ファファラ ローズ・ダマスク・ブルガリア 



 
ファファラ ローズ・ダマスク・ブルガリア10%



 
ファファラ ローズ・ダマスク・ペルシャBIO



 
ファファラ ローズ・ダマスク・ペルシャ10%(ホホバオイル)




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鷺島広子(さぎしまひろこ)
ハーバリスト・アロマセラピスト
ホリスティックアロマサロン H【a∫】(アッシュ) 主宰
葉っぱのうらがわ 代表

12年間の会社員として大手メーカーにてシステムエンジニアとして主にコミュニケーションロボットなど人の感覚に関わるシステム開発に携わる。自らの経験から植物療法の有用性を強く感じ、また人から人へ直接伝えていける環境を求め、2006年にプライベートサロンH【a∫】(アッシュ)を開設。いにしえからの植物と人との関わりが手仕事、モノづくりや商品として繋がっていく場づくりとして2013年“葉っぱのうらがわ“を立ち上げる。
アースデイ東京やフジロックなどの野外イベントでも確かな材料で暮らしに役立つアイテムを作るワークショップを多数実施。「さとやまハーバルライフ」、「ボタニカルヒーリング」など、植物を直接感じ暮らしに役立てるフィールドワークを行う。植物の恵みを心身の美と健康に役立てる季節のスキンケア、セルフケアアドバイス、インド式ヘッドマッサージセラピスト養成などの講座を実施。書籍「ケルトの植物」読書会を2015年より実施し開催回数100回を超える。植物の恵みを活かす商品コーディネートやイベント企画を行い、東京都国分寺市のカフェスロー内にある「暮らしを耕すマーケット」では、ファファラをはじめとするアロマやハーブのブランドを取り扱い、セルフケアアドバイスと共に販売中。


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