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ファファラ精油物語 
鷺島広子
第53回 「ローズマリー」
 


 

〇ローズマリー(学名:Rosmarinus officinalis 抽出部位:葉)(新学名:Salvia rosmarinus)
ファファラ アロマケアカテゴリー:ウェルビーイング


ローズマリーもまた、いにしえより広く利用されてきた歴史のあるハーブの一つです。数千年以上前より数々の逸話が残っていますが、そのうちの多くは「復活」や「不老・若返り」などに関するものです。肉体と魂の復活を信じていた古代エジプトの墓からも見つかっています。またシェイクスピアの作品の中でも、ローズマリーは復活、記憶や蘇りの象徴として登場します。

アロマテラピーを学んだことがある方は、中世のハンガリーの王妃エリザベートが、ローズマリーが主成分のハンガリーウォーターで若返ったというエピソードを印象深く覚えている方も多いのではないでしょうか?

ローズマリーの抗酸化成分の一つのロスマリン酸は、ポリフェノールの一種で精油成分には含まれず、ハーブとして水やアルコールなどに漬け込んだものに多く含まれます。また精油成分の中にも抗酸化作用に優れる成分を含みます。加えて強い抗菌、殺菌作用により歴史的に伝染病予防に使われてきた事もあることから、総じて復活や若返りのハーブとして、美容と健康、料理の中でも長く愛され、利用されてきたのだと思います。

私の中でのローズマリーの印象を一言で表すと「ワイパー」。独特の透明感を持つ香り成分が、ワイパーでピカピカになったガラスの様に曇りやつまりの様なものを取ってクリアにしてくれる感じです。例えば頭の中がもやもやした時、ローズマリーの精油を嗅ぐとすっと霧が晴れるようになります。また乗り物で酔いそうな時、胃や気分がむかむかしているときはこの香りで一気に何か詰まっていたものが通っていくように、心地よくすっきりします。

ファファラのローズマリーはケモタイプの3種、ローズマリー・シネオール、ローズマリー・カンファー、ローズマリー・ベルベノンがあります。それぞれの特徴成分の名前で区別されていますので分かりやすいですが、ローズマリー・シネオールは、1,8-シネオールが多いので少しユーカリっぽい香り、ローズマリー・カンファーは樟脳の様なドライな香り、ローズマリー・ベルベノンは、他のタイプよりも柔らかい香りで作用も優しく使いやすい種類です。シネオールとカンファーは、刺激が強いので、使用するシーンや量に注意も必要です。(高血圧、てんかんなどの症状をお持ちの方へは禁忌となります)

それぞれ特徴はあっても、ボルネオールやα-ピネンなど、スッキリとしながらやさしい香りも含んでいて、これらがローズマリーの香り特有の透明感にも繋がっていると思います。

他の香りとも合わせやすく、特に柑橘系とのブレンドがおすすめです。ローズマリー、グレープフルーツ、少量のペパーミントは、じめじめした気候や気分の時の芳香浴としてもよいでしょう。ローズマリー、レモン、ペパーミントのブレンドやスッキリ感が強いので、お掃除の洗剤や石けんなどがよいでしょう。

またスキンケアとしても、収斂作用や鬱滞除去作用があるので、特にスカルプケアにおすすめです。交感神経優位にする作用があるため朝の香りとして取り上げられることも多いですが、ローズマリー・ベルベノン、シダーウッド、ベルガモットのブレンドは、程よく爽やかでやわらかな香りに仕上がります。疲れた夜のバスソルトやマッサージオイルにいかがでしょうか?

「海のしずく」がその名前の由来ともいわれます。涼やかで可憐なに咲く青いローズマリーの花とその香りの透明感を感じながら、古代から人々の美と健康に役立ってきた歴史に想いを馳せます。

次回はライムの予定です。お楽しみに。

以上





 
ファファラ ローズマリー・カンファ―



ファファラ ローズマリー・シネオール





ファファラ ローズマリー・ベルべノン

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鷺島広子(さぎしまひろこ)
ハーバリスト・アロマセラピスト
ホリスティックアロマサロン H【a∫】(アッシュ) 主宰
葉っぱのうらがわ 代表

12年間の会社員として大手メーカーにてシステムエンジニアとして主にコミュニケーションロボットなど人の感覚に関わるシステム開発に携わる。自らの経験から植物療法の有用性を強く感じ、また人から人へ直接伝えていける環境を求め、2006年にプライベートサロンH【a∫】(アッシュ)を開設。いにしえからの植物と人との関わりが手仕事、モノづくりや商品として繋がっていく場づくりとして2013年“葉っぱのうらがわ“を立ち上げる。
アースデイ東京やフジロックなどの野外イベントでも確かな材料で暮らしに役立つアイテムを作るワークショップを多数実施。「さとやまハーバルライフ」、「ボタニカルヒーリング」など、植物を直接感じ暮らしに役立てるフィールドワークを行う。植物の恵みを心身の美と健康に役立てる季節のスキンケア、セルフケアアドバイス、インド式ヘッドマッサージセラピスト養成などの講座を実施。書籍「ケルトの植物」読書会を2015年より実施し開催回数100回を超える。植物の恵みを活かす商品コーディネートやイベント企画を行い、東京都国分寺市のカフェスロー内にある「暮らしを耕すマーケット」では、ファファラをはじめとするアロマやハーブのブランドを取り扱い、セルフケアアドバイスと共に販売中。


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